日頃から当院には、スポーツによる怪我や障害、日常生活上で起こる痛みなどで来られる若い世代の患者さんが多く来院されています。

その中でも日常診療の中でも珍しい疾患の患者さんが来られましたので報告させて頂きます。

症例:13歳男性(中学生)右股関節の痛み(サッカー部所属)

当院来院3日前にサッカーの練習中にシュートを蹴った際に右股関節に痛みが出るようになったとのことです。痛みはありながらもサッカーはしていたとのことでした。初診時は軽いジョギングや軽くボールを蹴る動作では痛みは出ないとのことですが、強くシュートを蹴る動作では痛みがあり、時々右股関節が外れるような感覚があると訴えられていました。

安静時痛はありません。正座やしゃがみ込みなどは痛みはなく可能でした。
右股関節を曲げたり反ったり、また右膝関節を伸ばした際(伸展時)に右股関節に痛みが誘発されました。

圧痛は、上の写真にある×マーク部分の「下前腸骨棘(かぜんちょうこつきょく)」という場所にありました。

骨盤の骨である下前腸骨棘には太ももの筋肉である『大腿直筋』という筋肉が付着しています(下の画像の青い筋肉)。

大腿直筋の付着部である下前腸骨棘に負担がかかるスポーツは、サッカー(キック動作)、陸上短距離(スタートとゴール時)、ハードル、ジャンプ、柔道や相撲の投げ技、野球の空振りなどに好発すると言われていますが、頻度はそこまで高くありません。

好発年齢は、成長期真っ只中の中・高校生である12~18歳(14~15歳がピーク)で、強い筋力をもつ男性の右側に多く発生します。

初診時のエコー検査は、次の写真となります。

エコー検査にて下前腸骨棘の裂離骨片像が確認できたため、「下前腸骨棘裂離骨折」と判断し、直後に連携している整形外科に紹介してレントゲン検査をしていただきました。
レントゲン写真は次の写真になります。

レントゲン写真でもエコー検査をした下前腸骨棘部に裂離骨片像が確認できたため、「下前腸骨棘裂離骨折」と診断されました。

診断後は当院にて、低出力パルス超音波(LIPUS)を骨折部に20分間を週に4回以上照射します。それにより通常の骨癒合期間を40%短縮し、早期復帰に繋げます。

今回の症例のように、サッカーのキックで股関節が痛くなってしまった場合は、軽視しがちになってしまいますが、検査をしっかり行うことをおすすめします。

当院はエコー検査が可能な接骨院ですので、骨や靭帯、筋肉の痛みの原因を逃しません。

少しでもスポーツをやっていて、関節や筋肉が痛い場合は自己判断をせずに、お気軽にご相談くださいね。