症状首の後ろや首から肩にかけての痛み

朝方、睡眠中から目が覚めた際に、首の後ろや首から肩にかけての痛みが出ることがあります。このことをいわゆる「寝違え」と言います。
寝起きに首を動かすと筋肉痛のような鈍い痛みが首や肩にかけて生じるのが、寝違えの特徴的な症状です。
ある方向に首を傾けると痛みが強くなり、首を傾けて痛みが出ないような姿勢をとるようになります(疼痛緩和肢位)。
通常は首から肩にかけての痛みは数日以内に治まりますが、重度の場合には、安静時でも痛みがあったり、腕や肩が重苦しくなったり、時には痺れを生じたりすることがあります。

原因と病態上肢の使い過ぎ・同じ姿勢の持続が原因の場合が多い

寝違いの発生機序は、はっきりしていませんが、原因として
・睡眠中不自然な姿勢が続き、一部の筋肉が阻血状態(血液の供給が不足)に陥り、時にシコリとなる。
・慣れていない運動(スポーツ)や労働を過度に行い、一部の筋肉が痙攣している(筋スパズム)。
・頸椎の後ろの関節(椎間関節)に障害(炎症)がおこる。
などの原因が考えられています。
筋肉の阻血・疲労や関節包の炎症を引き起こすのは、上肢の使い過ぎ・同じ姿勢の持続が原因の場合が多いと言われています。

治療と予防自然に治ることがほとんど

寝違えは、治療をしなくても自然治ることがほとんどです。痛みに応じて治療方法は異なりますが、当院では、まずはじめに微弱電流治療器(エレサス)を使用して急性期の痛みをとり、次いで高周波治療器(ハイボルテージ)を使用して血流の促進筋緊張の緩和鎮痛作用炎症の抑制組織の修復促進を行います。
しかし、これらの治療は「受け身治療」であり、痛みに対しては効果がありますが再発予防には繋がりません。
再発予防には「積極的治療」である運動療法を行い、今まで使えていなかった筋肉を意識的に動かし、普段首にかかっている負担を軽減させるために胸椎の動きを良くしていかなければなりません。胸椎の動きを良くすると姿勢にも変化が出てきます。姿勢が良くなるほど首にかかる負担が減るので再発予防に繋がります。
生活のポイントは、首を動かすと痛いので、寝違えが起こった時には痛い方向には故意的に動かさない方が良いでしょう。可能な範囲で緩やかにストレッチするのも有効な場合がありますが、痛みを我慢してストレッチするのは逆効果の場合がありますので注意しましょう。
マッサージが有効な場合もあるかもしれませんが、余計に痛くなる場合には良くありません。
飲酒後の睡眠や疲れ果てての睡眠などでは寝返りが少なくなる、パソコンや事務作業が長時間に及ぶと頭を一定位置に保持するために頸部の筋肉に負担が生じる、ということもありますので注意が必要です。

首の後ろや首から肩にかけての痛み(寝違え)症状でお悩みの方は、大東市住道にある当院へ一度ご来院ください。