症状背骨が歪んできた、背部痛、姿勢不良

「側弯症」とは背骨が左右に弯曲した状態のことを言います。時に背骨自体の捻れを伴うこともあります。通常、小児期にみられる脊柱変形を指します。
①肩甲骨の突出、②胸郭の変形・肋骨や腰部の隆起などの変形、③腰の高さの非対称、④左右の肩の高さの違いを生じます。側弯が進行すると、腰背部痛や心肺機能の低下をきたすことがあります。

原因と病態原因不明の突発性が全体の6〜7割を占める

日本での発生頻度は1~2%程度で、女子に多くみられます。
原因不明の側弯を特発性側弯症といい、全側弯症の60~70%を占めます。
そのほか、脊柱の先天的な異常による側弯を先天性側弯症、神経や筋の異常による側弯を症候性側弯症といいます。

1)先天性:生まれつき脊椎の構造に異常があって側弯を生じる場合のことを指します。特発性についで頻度は多いものとなります。生後より他の臓器の奇形(心臓、腎臓、肺、食、 道、肛門や他の骨格)をもっており脊柱の治療に優先する場合が多いとされています。

2)症候群性(二次性):生まれつき筋肉や神経に異常があってそれが原因で側弯を生じる場合であり、生後より小児科医により側弯に気づかれている場合が多いとされています。( 例:脳性麻痺)

3)特発性思春期くらいの女子に多く発生し原因がよく分からない場合で、最も頻度が多いとされています。一般に側弯症といえば特発性を指します。 

4)機能性:腰痛や姿勢不良など、原因がなくなれば弯曲が治る場合のことを指します。 

1〜3は脊椎骨に構築上の異常がある場合(脊柱の配列に捻れがあり、脊椎骨にも捻れや変形がある場合)、
4は腰痛などの原因がなくなれば、脊柱はまっすぐになりますので側弯に対する治療は通常いりません。

治療と予防程度が軽く痛みがない場合は運動療法をすべし

側弯症は、弯曲が進行する前に診断して、治療を開始することが大切です。このことから、学校検診も行われています。側弯症の程度はレントゲン写真を用いて評価を行います。

側弯症は、弯曲が進行する前に診断して、治療を開始することが大切です。このことから、学校検診も行われています。
治療は側弯の原因や程度、年齢などによって異なります。
特発性側弯症で程度が軽い場合には、運動療法などで経過観察しますが、進行する場合には装具治療を行います。脊柱の成長期である思春期に悪化する場合が多いため、進行する場合は手術による矯正が必要になる場合があります。
また、先天性や症候性で側弯の悪化が予想される場合にも手術を行うことがあります。
今までレントゲン検査ができていない、また痛みが強いなどの場合には整形外科へご紹介致します。

学校での定期検診で側弯症といわれたお子さん、また背骨が曲がっているが、特にリハビリなどしていない方などいましたら、大東市住道にある当院へ一度ご来院ください。